結婚相談所で申込みをした方なら誰もが一度は体験する「相手からの辞退」。
とても悲しく、過度に自信がなくなってしまう人もいます。女性なら「何が悪かったのだろう。年齢?顔?スタイル?もっとエステやダイエットに励まないと!」と短絡的に考えてしまいがちです。
しかし、そのような気持ちになる必要もなく、案外、そういう男性が実際結婚するお相手は『普通の女性』です。

今回は条件が良い41歳男性が婚活の末に最終的にどんな女性を選んだのか、実話を元にお伝えします。

アラフォー男性の結婚観

Sさん(入会当時40歳)は、39歳の時に他の結婚相談所に入会して活動をしていました。仲人型大手の結婚相談所ですが一番高いコースだったので、様々なお相手の提案があったといいます。提案の中でも好みの女性にお会いするも、ほとんど交際に発展せず辞退を受け、そのうちにやる気がなくなり活動も下火になっていったと言います。40歳になる頃には更に希望の相手にお見合いを受けてもらえずに、担当からも腫れ物に触るように思われたのか、連絡は一切なくなり最終的には退会したと言います。

お見合いが組めなくなっていった訳

Sさんが面談でお話した「希望の女性と組めない理由」は、2つ。
①20代の女性を希望
②スタイルがモデルさんの様で美人な方を希望
これでは組めません。なぜなら①に関しては、昭和の時代と違い、20代〜30代前半女性は男性には年収よりも、外見と若さを求めるからです(できればプラスマイナス3歳まででイケメンを希望します)
また②の方は、引く手あまたで目くるめくお見合いができるので手厳しいという現実があります

ここで「あれ?冒頭の話では男性が選ぶのは普通の女性ではなかったですか?何だかんだ、やっぱり本当は①②がいいんですよね?」という質問が飛び交いそうですが、男性の中には最初から普通の人を選ぶ方もいますが、最終的に辿り着く人もいます。要するに紆余曲折あっても最後には「普通の女性を選ぶ」ということです。

理想が高かった理由

Sさんは『なぜ20代で美人な女性を希望するか』の質問に、理由をこう述べました。
「実は大学時代に同じクラスに密かに思いを寄せる女性がいて、モデルさんのようで本当に綺麗だったんです。誰もが振り返る美人でバービー人形のようで、一緒にいるとワクワクしました。片想いで終わったのですが、そういう人を奥さんにしたいなーという希望をもって相談所に入会したのです」
Sさんは、内面は20代の想い出の中のまま、実年齢は40代になっていたということなのでしょう。

理由がわかったところで、Sさんに質問をしました。「Sさんはその彼女は外見だけが好きだったのですか?」すると、Sさんは「いえ、違います。クラスの呑み会があると率先して皆のコートをハンガーにかけてくれたり、注文係をしてくれたり、そういう気が利くところが好きでした。勉強はイマイチな彼女でしたが、自分がノートを貸してあげると満面の笑みで「やっぱりSくんは頭いいねー、凄いねー」と褒めてくれ、そこに射抜かれたのだと思います。

方向性転換のきっかけ

Sさんはそういった面談を重ねながら、お見合いも並行してゆきました。申込はやはり28〜34歳ですが、Sさんは年収も900万あっため、近隣の相談所へ5〜6軒も連絡すれば、若くて綺麗な女性とはお見合いができました。

しかし、お見合いできたからと言って、世の中そんなに甘くありません。

婚活女性は「生涯に一度の結婚だから」と、男性を見る目はシビアで、ことごとくお断りされ、交際に進む率はほんの1割。交際になっても1度お会いしただけで交際終了が続きました。つまり10人お見合いできても1人しか交際ができず、それも1回で終了という現実。
こうした不毛な婚活は、相手のせいでも、結婚相談所のシステムでもなく、両親や姉弟のせいでもありません。

『自分の選び方に問題がある』と、Sさんはお見合いを重ねるごとに気付いてゆきました。

自分に必要なお相手はどんな人かと。そして更に気づいたのです。「学生時代に好きだった女性は、同世代。そして外見が好きだったという事よりも自分を褒めて気遣いのある内面が好きだった」と。

内面が重要だと気づいてからは対象が広がった

入会当初、完璧を求めていたSさん。
実は30代後半からはかなりの申込が来ていました。当初はアラサー以外は辞退をするという勿体ないことをしていたのです。
そして、お見合いや面談を重ねるうちに徐々に「アラサーが良いとは思えなくなってきました。昔好きだった女性は考えてみたら年下でなく、同世代の包容力のある自分を立ててくれる女性でした」と、性格重視に転向し始めました。
なお、Sさんが以前、年齢の幅を広げられなかったもう一つの理由は「子供が欲しいから34歳まで」ということにも拘っていたからです。しかし男性アルアルなのですがどこで調べたのか「子供が産める年齢は34歳まで」と言います。体質にもよりますが40歳でも産んだ元女性会員さんもいたことを伝えました。

こうして、徐々に自らの思い込みや拘りを解除して自分の本当に望んでいるものが見えてきました。

よくある話ですが、婚活している人の中で活動と共に概念が変化してゆく時、以前の考え方と新しい真理が心の中で混在します(いわゆる認知的不協和といいます)。そういう状態になると、心の中ではどちらかを排除しようと二人の自分がぶつかります。この時は一瞬「辛い」「屈辱的」な気持ちになるかもしれません。しかし、喉元過ぎれば熱さを忘れるかのように、鎧を脱いだ後は(それで結婚出来なかったため)結婚ができるのです。しかも思っていた以上の温かい幸せが待っています。

結婚相談所からのお薦め

そこで「相談所からのお薦め」として神奈川県央の37才の栄養士の女性を紹介しました。
最初は「自分では選ばないかなー。。」という提案に乗り気でない面持ちをしていましたが、実際お見合い当日にお相手女性に一目惚れをしました。それは外見に対してではありません。性格が滲み出ているかのような包容力に惹かれたのです。
地味ではありますが清潔感があり信頼感のある、寛容で包容力のある女性でした。
お見合いが終わったあと、「こんなに居心地の良い女性とのお見合いは初めてです」とSさん。
詳しく聞いたところ「自分を褒めてくれるんです。こんな女性と一緒にいたら自分は毎日どんなに寛げるだろと思いました」とのことで、その後、交際3ヶ月もスムーズで、トントン拍子に結婚しました。

子供が産まれたご報告

今年8月の猛暑の中、1年半ぶりにSさんが渋谷オフィスに訪ねて来てくれました。
「実は子供が3日前に産まれました!とても可愛い男の子なんです。言い表せないくらい可愛くて。」と携帯に保存された写真を見せてくれながらの、ご出産報告でした。

婚活当時は辛かったお見合いも沢山ありました。しかし今では懐かしい甘酸っぱい思い出です。強烈なお相手とのお見合い体験は、今や笑い話になっていました。

そしてSさんは「あの時、文句タラタラの自分に、いつも面談やホテルへお見合い立会いしてくれてありがとうございました。そして、自分をちゃんと叱ってくれ、Aちゃん(奥様)を紹介してくれてありがとうございました。あれがなかったら自分は結婚していなかったかもしれません。今とても幸せで、Aちゃんがいないと自分はもう生きていけないです。」と照れ笑いをしていました。

理想の高い男性が最終的に選ぶのはこんな女性

結局は、男性は以下のような女性と最終的に結婚してゆきます

①包容力のある女性
若い女性は『年齢』だけでモテます。一方で30歳を超えた女性の武器は『包容力』です。そして賢い男性は、婚活で様々な学びを重ね、最終的には『若さだけ』<『包容力がある女性』に魅力を感じます。

②笑顔があり寛容で素直な女性
ちなみに表面上の笑顔があってもワガママで自分を棚に上げて他人に厳しければ、最終的に笑顔から想像していた寛容さのイメージがメッキのように剥がれて、成婚まで至らないでしょう。

③あまりにも結婚へのハードルを高く感じていない女性
ハードルが高すぎるとカタイ交際になり、最終的なご縁に至らないでしょう。結婚に対してなにの拘りなのかをお見合いの度に仲人と一緒に整理してゆきましょう。結婚してみたら「こんな拘りいらなかった」となるようなもっと大切なものがあります。

④賢い女性
最初は「良い人がいない」と思ったとしても、コツコツと婚活を続け、最終的には現実を受け入れて、結婚の本質を理解した女性は、驚くほど魅力的な前向きオーラを放っています。
反対にオーラを放っていない女性は結婚相手に「カッコ良さだけ」「経済的面」「周りから羨ましがられる表面上のプロフィール」を心の底では求めています。自分では気付かないけれど周りから見ると引かれるような後ろ向きなオーラが出ています。
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条件が良く賢い男性ほど①〜④を持ち合わせた30代前半〜30代後半の女性に最終的に魅力を感じて結婚相手とします。

婚活は外見磨きも大切ですが、内面磨きもとても大切になります。「そうなるにはどうしたら良いの?」と迷った時は担当にマメに相談しましょう。そうして結婚観に対する学びを重ねることで、気づいたら半年〜1年後には「最終的に男性に選ばれる女性」になっているでしょう。