M美さん(36才)は大卒から美容業界で働き、現在有名メーカー企画部で働いています。
真摯に仕事に向き合い、会社では先輩として後輩の指導にあたっています。年収は550万で世田谷のワンルームマンションで一人暮らし。20代では2人の男性と交際していましたが結婚の話をするとトタンに煮え切らない態度になったように思え、いつも自然消滅します。今は出逢いはサッパリ。仕事と家の往復生活です。そんな30代後半キャリアウーマンM美さんの結婚ストーリーです。

なぜ今まで婚活がうまく行かなかったのか?

20代では合コンや友達の紹介が多く、マッチングアプリも試しましたが怖い気持ちがあり3ヶ月で退会しました。
またM美さんはその後は大手結婚相談所に入会したのですが、そこも僅か半年で退会したそうです。
「自分で申込みを月に10件するシステムでした。誰に申込みしていいのか分からず、ランダムに申込みをして、辞退ばかりされて疲れてしまいました」
個別面談は有料で、推薦や提案のサービスは無いため、モヤモヤを相談する相手もおらず、月会費がちょっと高めだったということもあり、半年しか持たなかったそうです。
もちろんこのシステムで成婚している方は大勢いると思いますが、M美さんには合わなかったそうです。そんなM美さんの婚活のサポート方法を考えて新たな婚活のスタートをしました。

承認率を上げて、会いたい相手とお見合いをサポート

自分でばかり申し込んでいると『誰に申込みをしていいのか分からない』という悩みは誰でもつきものです。その場合は長年個人で運営をしている結婚相談所であれば『サーチライト』の様な具体的なお世話をするので、M美さんのような方には合っている場合があります。

ちなみに『あなたは条件を下げなくては、あなたは◯才なのだから』というお説教系ではありません。
具体的な違う角度のお薦めや、希望条件になるべく沿ったご提案をします。
ベテランになるほど『お見合い付添い』『会員制パーティ参加』『結婚相談所とのお付合い』の経験値が高いので、システム内の会員さんには実際お会いしている事も多いのです。そのため実際の印象(写真より素敵だった、性格が良い方であった)からお薦めしたり、条件に合う相手の結婚相談所に直接問い合わせもします。
こうして婚活迷子になっていたM美さんは、年収・学歴・見た目など一定条件以上の会員さんにお会いするようになってゆきました。

ところが、M美さんの問題はそこではありませんでした…。

結婚できなかった本当の理由

M美さんは真面目に仕事に取り組む会社員。仕事に誇りを持っています。上司や後輩に対するプライドもあります。そのため、どうしてもお見合い相手を社会人としてチェックしてしまいがちです。
その上、相手からも「何となくチェックされている気分で自分に興味なさそうに思えました」「色々なご意見があるようで、結婚相手としてはイメージが湧きませんでした」など男性からも不評でした。

M美さんの結婚できない決定的な理由は2つ。
1つ目は「自分は敬って欲しいけど、相手を敬えない」。敬いたいと思った相手は敬うけれど、ちょっとやそっとじゃ敬わないといった他人に厳しいキャリアウーマン脳。男性からは「思いやりがなさそう」「お嫁さんにしたらコワそう」と誤解されるタイプです。
2つ目は「条件だけで相手をイメージしてしまう」というこの2つです。このような選び方をする女性は、うわべだけの条件で男性を選び、結婚後に大変な目にあうことが多いので、結婚の本質を学ばなければなりません。

会社では厳しくても家庭で切り替えられるキャリアウーマンの奥様もいますが、M美さんは会社とプライベートの人格を使い分けれれるほど器用ではありません。というより、使い分けるということが「悪」で、正々堂々と自分そのままが「正」であると、この時までは思っていたそうです。

結婚できた2つの思想の転換

脳内ドーパミンがピークの20代は一目惚れが多い時期ですが、段々減少してゆくため、30代中盤になると「暫く恋愛をしていません」という方が多くなります。キャリアウーマンで仕事が忙しいと更に追い打ちをかけるのかもしれません。その上、婚活した人なら誰でも判る「現実には100%自分に都合の良い相手はいない」という事実もあるので、相手に厳しくしていると結婚はできなくなってしまいます。

M美さんとは毎月1から2回の面談で、ときにはLINEでご相談を受けました。3ヶ月ほど時間がかかりましたが、以下のレクチャーで、自分の意見も出し合いながら話し合って婚活を乗り越えました。

【会社とお見合いの気持ちを切り替える】
結婚後、キャリアウーマンのように旦那さんの前で振る舞っていたら100年の恋もいっぺんに冷めてしまいます。会社では、使命があるため時には厳しくなることもありますが、プライベートでの会話はワルツのよう軽やかに癒やしをテーマに。世の中や知人の批判などがしたい場合は気の合う女友達と、です(時には毒をはきたいですね)何でもかんでも最初から一致する夫婦はいないので、それは時間をかけて作り出すものと考えを改めました。

【プロフィール上の条件だけでイメージしない】
お見合いで経験値を上げて、実際に結婚した後のイメージをする。そして条件の幅を広げる。結婚したことがない方は「想像ができません」となりますが、とても大切なことなので、条件だけに惹かれて結婚して失敗しないように努力をしてゆきました。

結婚した相手とは

自分が思っていた理想を一旦壊して、そして自分をも変えなくてはならないというのは、敗北感があったり、将来の不安がつきまとってなかなか変える勇気が出ない場合があります。M美さんは時間がかりましたが、一つ一つ自分と向き合って『結婚の本質』を習得しました。結果、5つ年上の年収600万円の会社経営者と結婚しました。今までだったら「600万では自分と同じくらいで嫌だ」「経営者だと不安定」などと断っていたかもしれませんが、プロフィールから勝手に読み取ってしまうイメージを払拭しました。交際してゆくうちに年収は税制上年収で、倍以上の年収があることが判ったそうです。蓄えもしっかりありお金にケチではない。
しかし、M美さんは「年収がどうとか、そういう事はどうでもよくなって。彼はいつも私だけでなく周りの人にも優しくて常識的で上品な性格。そういうところ尊敬しています。この人と一生一緒だときっと私も自然にがんばれて上昇するような気がします。」と結婚を決めてゆきました。どんな人にでも敬意を払って、幅を広げてお見合いした結果でした。

まとめ

こうして結婚できるメンタリティに変わっていったM美さんは、自分の相手に素直に甘えられるように変化してゆきました。周りもびっくりです。(私自身も驚きました)自分と向き合うことは大変ですが、自分の本音のその奥の本音が扉を開けて出てきた時、素直な気持ちで相手と接することができます。

その結果、思わぬ相手が現れます。「え、今までいましたか?何度も検索していますが、存在に気付きませんでした!」という理想の相手とお見合いになります。きっとメンタル面が変わったことによってフィルターが外されて、改めて見たら、この上ない好条件の相手が現れるのでしょう。
結婚相手を見つけるのに少し時間がかかる方もいるのですが、諦めないで進んでいけば必ず結婚ができます。そのような独身の方々をこれからも応援してゆきたいです。