現在、結婚相談所は大まかに言うと下記のように大分別できます。
(a) お相手検索データ付与が主なサービス
(b) 相談やご提案などサポート重視がサービス
塾に例えると、(a)がオンラインやオンデマンド塾または50〜100人規模の大会場でのセミナー形式、(b)は個別サポート塾のようなイメージです。
サポート重視の手厚い結婚相談所とは、(b)のように婚活を常に傍らで疑問や不安を解消しながら伴走してくれる結婚相談所のことです。婚活市場はコツを取得しないと、どんなに自立していても年齢を問わず右往左往して非効率になります。
全国の結婚相談所が加盟する連盟の社長室マネージャー兼、プライベートでも結婚相談所を運営していると、日々様々な相談所のサービスを目の当たりにします。その裏方目線で「どのような結婚相談所が手厚い」のかという実態をお伝えします。そしてあふれる情報の時代に、孤独な婚活に陥っている方々に、本当に自分に合った結婚相談所を探す手がかりになって欲しいと願っています。
結婚相談所業界では「手厚いサポート」の基準がない
例えば入会面談や広告で「手厚いサポート」と表現している結婚相談所は多数ありますが、現時点で結婚相談所の「手厚い」は主観であって公的な基準が定められていません。そのため各社サービスの内容や程度が違ってきます。
その事から、入会時に説明を受けた内容と違って当初のイメージから程遠く「データベースから好みの人が選べない」と落ち込む、もしくは、かなりお見合いが組めても「思ったような相手に逢えない」という事態になるのが常です。そうすると孤独な婚活に陥り、婚活疲れを早くに起こします。
そうならない為にも、自分のイメージと合っているか入会面談で確認すると相互の誤解が生じないでしょう。例えば、《どこまでが叶うものなのか》《自分がやる範囲はどこまでか》《どこからはサービスとしてやってもらえるのか》などを明確にしておくと入会してからの心構えができるでしょう。
以下全てを提供しているところが手厚いサービスということになります。項目別に説明しています。
【手厚いサービスチェック項目】
※自分が必要な項目は面談時にしっかり説明を受けましょう※
①入会面談時チェック項目【カウンセラーとの相性】
✅入会説明をしているカウンセラーが入会後に担当になるのか
✅担当は経験値が高いカウンセラーさんか
✅一人一人の個性に合わせたサポートをしてもらえるのか
②入会面談時チェック項目【担当人数の多さ】
✅グループ制でなく担当制か
✅担当人数はどれくらいか
✅入会面談時だけでなく入会後も寄り添ってもらえそうか
③入会面談時チェック項目【初期指導について】
✅お見合いや交際のノウハウを教えてくれる指導は無料か
✅有料であれば、料金に見合ったサービスなのか
✅ツール(VTR・冊子・セミナー・パーティ・お相手検索サイト有料域)など有料なオプションがある場合は事前に詳しい説明があるか
④入会面談時チェック項目【プロフィール撮影】
✅スタジオでのプロフィール撮影の案内はあるか
✅プロフィール撮影時の服装指導はあるか
✅撮影場所への同行はあるのか(無料でしてもらえるのか)
⑤入会面談時チェック項目【相談の頻度や手段】
下記のどの手段で相談に乗ってもらえるのか
✅メール相談の頻度・返信日数・制限
✅対面面談の頻度・制限
✅電話面談の頻度・制限
⑥入会面談時チェック項目【相手紹介の有無】
✅お見合いお相手のご紹介やご提案の有無
✅紹介がある場合は有料か無料か(オプション費用はいくらか)
✅無料のご紹介がある場合はフルプロフィールを開示してくれる紹介なのか
(一部、年齢や年収非公開でご紹介になる相談所があります)
⑦入会面談時チェック項目【お見合いについて】
✅お見合い成立後の日時設定や場所の提案はスムーズで的確か
✅お見合いのお引き合わせサービス(有料の場合は高額でないか)
✅慣れないお見合いに不安があるときは丁寧に相談に乗ってもらえるか
手厚いサポートと言われる結婚相談所の実際の入会からの動向
冒頭の説明通り、結婚相談所は会社ごとにサービスが違います。サポート重視の結婚相談所はある程度仕事歴が長く、小まめに相談を受けることに手慣れていて、また結婚相談所の人脈が多いのでアナログでのご紹介もします。
例えば、入会後にもし希望の人とのお見合いが成立しない場合は、その会員様と対面面談・LINE・電話でご相談を受けて、結婚相談所の自脈からお相手紹介頂きお見合いを組みます。これを「手組み」と言い、アナログな手法ですが、ネットで成立して様々な方にお会いしてゆくよりかなり効率的です。そして希望により毎回お見合い場所で待合せをして事前にお席の確保やちょっとしたアドバイスをしながら、お相手とのお見合い引き合わせもします。先方相談所さんと同席して他己紹介で会話をスムーズにする場合もあります。成婚が決まるまでは、会員様の申込みと並行して面談とご紹介の繰り返しでサポートします。(※極端に条件が高すぎたり見合っていない相手だとどの相談所でもこれは難しくなりますので注意が必要です)
これが手厚いサポートの結婚相談所の入会からの成婚までのお世話の動向です。ネット上では広告を頻出している結婚相談所に埋もれて目立たないのですが、実際存在します
手厚いサポートで生まれたご縁の実例
神奈川で一人暮らしのMさん(32才食品メーカー勤務)は以前は非接触型の結婚相談所で活動をしたいたそうです。「同世代・年収700万以上・イケメンさん・大卒」に申込みをしては辞退続きでした。対象年齢を37才以上に引き上げれば成立したようですが「それ以上は職場の上司のようで結婚相手として難しい」と感じてしまったそうです。仕事は食品メーカーの外食チェーンの企画部門で、季節商品入れ替え時期は残業も多く疲れ切って婚活は辞めてしまったそうです。「あの時はまるで目的地がまるで見えないトンネルに入っていた気持ちでした。担当制でもなかったで相談もしにくい雰囲気で、出口がどこにあるのか孤独に彷徨ってました。」とのことで半年ほど心を休めていたそうです。
しかしコロナ・台風・犯罪・経済情勢など不安定な世の中で「やっぱり一番の心の味方が欲しい」と、再度一念発起して問合せでご入会されました。入会面談では前述のチェック項目全て無料で行っているまめ、ご紹介やサポート重視で婚活再開です。
出勤時はカタイ服装が多く婚活用の洋服は持っていなかったので、お買い物・メイクレッスン・写真撮影などを同行し、お見合い相手も申込み方のコツをお伝えしてお見合いが成立して行きました。また相手は同世代希望だったので「コネクトシップ」というサイトも提供しました。ご自身が外見磨きの努力をしていれば同世代の爽やか系男性とお見合いが組めます。こうして同世代の男性とのお見合いを月に2〜4名コンスタントにして行きました。
申込み相手のサポートをしながら、コンスタントにお見合いが成立して行き面談でも『自分が本当に求めている相手像』を話すことで頭の整理が出来てきた頃でした。知人結婚相談所から横浜市のTさん(男性33才大手システム会社勤務)のご紹介がありました。「ちょうどTさんが一旦交際が終了してしまい、お相手を探しています」との事でした。お見合い後「まだよく分からなところもあるので数回お会いしてみます」と交際に入り、並行してその後も2名ほどお見合いをしましたが、「Tさんは会えば会うほど居心地の良さを感じます。今までの人とは違っていてタイミングや居心地がとても良いのです。」とのことで週一回のペースでお会いして4ヶ月目から真剣交際に入りました。その後も面談を重ねて《不安な点やその解消方法・結婚後に住みたい駅・親への挨拶の時期・家計の考え方・子供のこと・働き方》も確認して、その後本人同士で話し合って行きました。結婚後について一つずつ話し合う度に「自分もそう思っていたんです」「Mさんの好きな方で良いですよ」と気があったり譲ってくれる彼に「信頼できる人を見つけたという気持ちです。」とMさんは喜んでいました。そして「これからもし喧嘩や考えが違うところがあってもTさんとなら上手くやって行けると思っています」と、お見合いから交際ちょうど6ヶ月で成婚退会になりました。嬉しそうに手続きにお越しになった彼女に心からエールを送りたい気持ちでいっぱいでした。
まとめ
現在の結婚相談所業界には「手厚いサービス」の公的基準がないので、各社違っているのが実態です。そのため入会前にご自身が必要な「手厚さ」の度合いを、複数社を実際巡って確認してから入会することをお薦めします。途中でオプションの発生もきちんと確認すると入会後のモヤモヤがなく気持ちよく活動ができるでしょう。
婚活をした人なら分る、『パーフェクトな条件の相手はいない』のですが、しかしながらそれは表面上のことです。担当に相談をしてモチベーションを保ちながら半年〜1年をかけて自分に向き合って深堀りしてゆくと『自分だけのパーフェクトな相手』が現れるものです。「いい人がいない」という時には、サポート重視の手厚い結婚相談所も入会面談等で実際に見聞してみることをお薦めします